ちいさなタグボートのバラード

2019年11月
ヨシフ・ブロツキー(詩)、イーゴリ・オレイニコフ(絵)、沼野恭子(訳)
東京外国語大学出版会

内容の紹介

ノーベル文学賞詩人ヨシフ・ブロツキーが、子どもたちのために書いた、ちいさなタグボートの美しいものがたり。
ぼくの下は海。ぼくの上は空。曳いてきては、曳いていき、曳いてきては、曳いていく。
――「ぼく」のしごとは、港にはいってくる大型船を停泊させること。
いつかじぶんで、はるか遠くの海へ行ってみたいけれど……。
乗組員たちと港で大型船を迎え、そして長い航海へと見送る役目をはたす、魅力的なちいさなタグボート。
国際アンデルセン賞(画家部門)を受賞したイーゴリ・オレイニコフの、豊かな想像力とたしかな筆の感触が、ブロツキーの詩に新たな命を吹きこみ、幻想的で気品あふれる作品世界を現出させた。

訳者のコメント

沼野恭子(大学院総合国際学研究院/教授)
大学の出版会が大型絵本を出版するというのは滅多にないことだと思いますが、ブロツキー(ノーベル文学賞)の詩に、オレイニコフ(国際アンデルセン賞)のイラストという夢のようなコラボレーションは芸術作品として比類のない質の高さです。
しかも、異郷への憧れと自分の仕事への使命感を持つタグボートを語り手としたこの物語は、本学の精神と共鳴するところがあります。タグボートがなければ、大きな船は港に着岸することができません。タグボートは故郷と異郷をつなぐ「仲介者」として大事な役割を担っているのです。
抒情あふれる感動的なラストシーンに、あなたは何を思いますか?


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