サイトアイコン 日露人的交流の飛躍的拡大に貢献するTUFS日露ビジネス人材育成プログラム

ジェトロ(モスクワ)で 1Day インターンシップ (2019-11)

2019年11月22日(金)

日本貿易振興機構(JETRO)モスクワ事務所で会社ツアー型インターンシップを実施していただき、本学の留学生6名、千葉大の留学生1名、計7名が参加しました。同モスクワ事務所では 2018年5月にも同様のインターンシップが実施され、モスクワではこれが2回目となります。

梅津所長の説明を聴く学生たち

まず梅津所長から、これまでのJETROでのご自身の経歴についてご紹介がありました。さらにロシア語はあくまでツールであるので、学生はそのツールを使って何をすべきかを考えることが大切だというお話をされました。

次に、大北様、戎(えびす)様より、JETROの活動についてご説明いただきました。お二人の経歴を聴いたあとに、ビジネスの観点から、ロシア市場の特徴、成長の見通し、アジアとの違いなどについて説明がありました。また、ロシア政府が描く戦略のもとビジネスの重点分野や内容に変化が見られること、直近のロシアの課題であるごみ問題により「ごみ焼却」の技術を持つ会社にチャンスがあること、デジタルインフラ(5G)の整備を 目標としているので、当該分野もいま注目されていること、極東地域の開発に関心を持っていること等について触れられました。

また日本企業のビジネス事例として、
・サハ
共和国での野菜ハウス栽培
・極東での温泉施設(スパ)建設
・クックパッドのロシア版作成
さらに、以下についてお話がありました。
・2020年から2021年にかけて「日露地域・姉妹都市交流年」(日露地域交流年)の実施が計画されていること。
・さまざま業種の日本企業がロシアに進出をしているが、人の交流=ビジネスの発展につながるため、ビザがない国がその点強い。近年韓国のコスメやエンタメが人気があるのは、ロシア人の日本への渡航者に比べ、3倍もの人が韓国を訪れていることによること。

質問をする学生

質疑応答
ロシアにおける日系企業の状況:
れほど良いとはいえないが、上向いている。今後伸びる可能性もあるため、戦略的にロシアでのビジネスを長期的に続けているという面もある。

その他お二人のロシアについての雑感、JETROへの就職に関して、人材についてなどをご自身の体験を交えてお話しいただきました。

学生の感想より(抜粋):
・職員の方々が何度も繰り返していたように、語学力プラスアルファといったロシア語以外の専門性を持つ必要性を感じた。そしてその専門性は必ずしもロシア語が出来なければ身に付けられないわけでもない為、ロシア語が分からなくてもロシアの専門家になることができる。また、そのロシア語以外の専門性については時間のある学生のうちに勉強したり、資格を取得したりすればよかったと聞いたので、在学中に今後役立つであろう専門分野を見つけていきたいと思った。さらに、ビジネスの場では英語が共通語として常に用いられることから、ロシア語と同時に英語力も伸ばしていきたい。

・私は以前からロシア・中央アジア諸国で働いてみたいと考えていたため、多様性を尊重するJETROでは女性でも駐在員として働ける可能性が高いというお話は大いに参考になった。今まで日本社会で女性が海外に駐在することはまだまだ厳しいと考えていたので、可能性があると分かったことは個人的には非常に大きな収穫だった。また、モスクワがロシア国内の他の都市と比べてかなり発展しており、都市間の格差がかなり大きいことは、モスクワしか知らない自分が企業を選ぶ際によく考慮すべきことだと思った。特にモスクワと極東地域では、競争相手や進出している分野が大きく異なっており、両者を「同じロシアだから」と一括りにして考えないよう気をつけたい。

・入社してから希望の配属先とは違う部署に配属されたとしても、そこにはそこにしかない面白さがある、というお話が強く印象に残っている。どのような形であれそこにある魅力を見つける力は一生涯を通じてキャリアを考えていく上で価値のあるスキルだと考える。また、実際に駐在されている方から海外駐在に関する現実的なお話を伺えたのは非常に貴重な体験となった。

・私は海外で働きたいと考えているので英語は必須だが、それと同等以上にチャレンジ精神が必要だと考える。英語やプログラミングなら確実に役に立つだろうが、あることが将来役に立つかどうかを、その時だけの判断で決めるのは難しい。しかし何らかの形で生きてくることはある。これは決まり文句かもしれないが、JETROの駐在員の方も、学生の時に取った資格が、直接的ではないにせよ現在の糧となっていると話していた。またチャレンジ精神を身につければ、経験を通じて自分の強みと弱みを把握できるうえ、ビジネスの世界でも新しいことに積極的にトライしてみるという姿勢にもつながる。チャレンジ精神は、今の私が伸ばしていきたいスキルである。 

 


* インターンシップ実施概要

実施日時 :       2019年11月22 日(金) 14:50 –  16: 30

実施場所 :          JETROモスクワ事務所オフィス (8th Floor, BC “Europe-Building” 5, Bryanskaya st., Moscow, 121059 Russia)

JETROご対応 :   梅津哲也所長、  大北祐さん、戎佑一郎さん

参加学生 :       本学の留学生6名(小島北斗、菅野秋花、吉川一平、三澤桃佳、川名浩暉、小林菜月)、千葉大学1名(出口枝里)

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