〈物語の島アジア〉
近現代アジアの優れた文学作品を翻訳で紹介するシリーズ。
東京外国語大学出版会のアジア文学シリーズ『物語の島 アジア』第一弾の作品は、 タイ現代文学において最も注目されている作家のひとり、プラープダー・ユンの傑作長編。
現代文明批評に溢れたファンタジックなこの作品は、本国タイでは大きな話題を呼び、増刷を重ねるベストセラーになりました。
著者のプラープダー・ユンは日本文化、日本文学にも関心が高く、京都にて研究・執筆活動をした時期もあります。
世界文学、タイを含む現代アジア文学の読者さま、 また東南アジア研究、タイ文化研究、タイ語学習者さまに一度は手に取って頂きたい一冊です。
著者紹介
プラープダー・ユン(Prabda Yoon )
1973年、バンコク生まれ。タイの作家、アーティスト。中学卒業後、ニューヨークで芸術を学び、98年のタイ帰国以降、小説、評論、脚本、音楽、デザイン、イラスト、写真など多彩な活動を展開。2002年には短編小説集『存在のあり得た可能性』で、タイで最も権威のある「東南アジア文学賞」を受賞。著書に短編小説集『鏡の中を数える』(宇戸清治訳)、エッセイ集『座右の日本』(吉岡憲彦訳、ともにタイフーン・ブックス・ジャパン)などがある。また、脚本を手がけた映画に『地球で最後のふたり』『インビジブル・ウェーブ』(ともにペンエーク・ラッタナルアン監督/浅野忠信主演)がある。
訳者紹介
宇戸清治(うど・せいじ)
1949年、福岡県生まれ。東京外国語大学総合国際学研究院教授。タイ文学専攻。
著書に『タイ文学を味わう』(国際交流基金アジアセンター)、『東南アジア文学への招待』(共著、段々社)、『一冊目のタイ語』(東洋書店)、『デイリー日タイ英・タイ日英辞典』(監修、三省堂)、『初めての外国語(アジア編)タイのことば』(監修、文研出版)、訳書に『インモラル・アンリアル:現代タイ文学ウィン・リョウワーリン短編集』(サンマーク出版)、プラープダー・ユン『鏡の中を数える』(タイフーン・ブックス・ジャパン)などがある。
メディア・書評・紹介記事・受賞など
・『新文化』2011年4月21日:「ウチのイチ押し」コーナーにて紹介
・『装苑(7月号)』2011年5月28日:「Good Book」コーナーにて紹介
・『日本経済新聞(朝)』2011年5月29日:新刊紹介
・『毎日新聞(夕)』2011年5月31日:「読書日和 注目です」コーナーにて紹介
・『ワイワイタイランド』2011年6月10日:「今月の読者プレゼント」コーナーにて紹介
・『英語教育』2024年1月1日:近代から逃れた孤独なパンダ〔世界を広げる アジア文学への招待 第4回〕 長瀬海