『画像史料論 ── 世界史の読み方』

史料が切りひらく豊潤な視覚文化の世界へ

歴史を学び、地域を探究するために、私たちは"過去からのメッセージ"とどのように向き合えばよいのか。
古今東西の画像を、歴史研究・地域研究の史料として扱うための方法と意義を論じる、本邦初の画期的な史料論。
〈画像を読み解く〉〈画像を造る/破壊する〉〈画像が語る〉の3部構成のもと、
多彩な史料とそれらを読み解く論点を示した9つの論考と、鋭い着眼点と魅力的な発想法による10の〈イメージの芽〉を通して、世界と歴史の実相に迫る。
東京外国語大学の教員19名による世界史入門！カラー図版多数収載。

本書の構成

1　画像を読み解く
画像の構図や描かれた物・風景を丹念に分析し、制作者の意図や隠された事実を読み取りながら、その歴史的意義を解き明かす。
2　画像を造る/破壊する
歴史を生きた人々の行為として、画像・記念碑がどのような目的で造られ、あるいは破壊されてゆくのか、その歴史的な意味・役割を考察する。
3　画像が語る
複数の画像を対比し、同一対象の描かれ方の変化を読み取りながら、文書史料では得られない新たな論点を見いだす。

著者紹介

吉田ゆり子(よしだゆりこ)

東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。文学博士。専門は日本近世史。著書に『兵農分離と地域社会』(校倉書房)、『史料を読み解く――近世の村と町』(共著、山川出版社)、『兵と農の分離』(山川出版社)などがある。

八尾師誠(はちおしまこと)

東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門はイラン近現代史、西アジア地域研究。著書に『イラン近代の原像――英雄サッタール・ハーンの革命』(東京大学出版会)、『世界各国史西アジアII――イラン・トルコ』(共著、山川出版社)などがある。

千葉敏之(ちばとしゆき)

東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。文学博士。専門はヨーロッパ中世史、歴史基礎学。著書に『西洋中世学入門』(共編著、東京大学出版会)、『中世の都市――史料の魅力、日本とヨーロッパ』(共編著、東京大学出版会)、『友愛と秘密のヨーロッパ社会文化史――古代秘儀宗教からフリーメイソン団まで』(共著、東京大学出版会)などがある。

メディア・書評・紹介記事

『出版ニュース』 2014年6月21日：Book Guide

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