膠着するシリア

2021年11月1日
青山弘之(著)
東京外国語大学出版会

内容の紹介

「今世紀最悪の人道危機」から解決なき終わりへ
トランプ政権下の4年間にシリアがどのような苦難を経験し、米国をはじめとする諸外国にどのように翻弄され続けてきたかを、克明に記す――。

シリア内戦は、10年間に及ぶ重層的紛争の末に、混乱再発の火種を抱えたまま膠着してしまった。シリア政府、北・東シリア自治局、反体制派、そして紛争に関わる諸外国は、それぞれに理念や制度を実現しようと努力を続けているが、これら当事者の支配下に身をおく人々は、それを支持するか否かにかかわらず、日々の生活のなかで、この不断の試みに関与している。解決なき終わりを迎えるシリア内戦の、混迷と惨状を丹念に追いかけた精細な記録。(出版社HPより)

著者のコメント

青山弘之(大学院総合国際学研究院/教授)
シリア情勢がメディアなどで取り上げられなくなって随分経ちました。「アラブの春」の波及や諸外国の干渉に端を発するいわゆるシリア内戦が、「独裁体制」打倒と民主化や、「テロとの戦い」における勝利と平和の到来によって幕を閉じたからではありません。こうしたイメージとはあまりにかけ離れた混迷が今も続くなかで、シリアでの惨状について見聞きすることに慣れてしまったからです。本書を通じて、記憶の隅に追いやられつつあるシリアに改めて目を向けて、そこで暮らす人々の苦難を感じていただければ幸いです。


前のページに戻る

to top - トップに戻る