モスクワの日本文化イベント「日の出」に本学の派遣留学生が参加


2019年3月30、31日

モスクワの北部にある博覧会場「ヴェーデンハー」の第75パビリオンで、(有)セゾングループ 及び (有)イ・エヌ・インターナショナルをオーガナイザーとする日本文化イベント「日の出」が開かれ、ロシア国立人文大学(モスクワ)に長期派遣で留学している柴田紗英さんと根本 茜さんがボランティア活動を行いました。以下が柴田さんからの報告です。


東京外国語大学 言語文化学部 ロシア語科4年 柴田紗英
ロシアで毎年春に開かれる、最大の日本文化イベント「日の出」にボランティアとして参加してきました。日本からの留学生が担当したのは、日本の夏祭り、縁日をイメージしたゾーンで、福笑い、豆掴み、輪投げ、おみくじ、かき氷、お土産物屋など、ほとんどが無料で、子供からお年寄りまで楽しめる催し物を用意しました。開催者の方のお話によれば、この縁日のゾーンは一番人気とのことで、日本人がお客様に対応することで、日本のおもてなしの心や日本文化の一部を感じ取って頂けたのではないかと思います。

私は、ロシア人の名前をカタカナで習字のように書いてあげる、という催し物を担当しました。多くのロシア人の名前を知ることができ、その後、多く挙がった名前の意味を調べると意外な発見があり、とても面白い体験をさせて頂きました。中には、自分の名前だけでなく、家族の分や友達の分まで欲しいと言われる方も大勢いました。名前やカタカナという文字といったほんの小さな日本の一部分から、日本に興味を持ち、身近な人にその興味を共有する姿に、日本文化がどうしてロシアで幅広く人気なのか、少し糸口が見えた気がしました。

イベント全体を通し、自分自身が知らない日本文化と、それに惚れ込むロシア人の姿を見て、自国の文化に誇りを持つと同時に、現代では日本文化をもっと知り、もっと発信していく立場にならなくてはならないと感じました。また、ロシアで日本や日本文化がこんなにも人気を博しているにもかかわらず、日本ではロシアについて、このような現象は見られません。ロシアに留学している立場からすれば、ロシアにも面白く興味深い要素がたくさんあります。今後、日本においても、ロシアへの興味や人気が根付くよう、現地で得た知識や体験を生かし、日本に発信していく立場になれればと思いました。

ボランティアとして参加した柴田紗英さん