2017年度の実績


■ 交流プログラムの実施状況
・本事業初年度である2017年度においては、学内外の事業推進体制を整えたほか、短期留学、長期留学及びインターンシップの3種の交流プログラムにおいて学生の派遣及び受入を計画どおり実施しました。

 

交流プログラムにおける学生のモビリティ
〇 日本人学生の派遣

“Two Cities – Two Universities Program” モスクワ大学の前で

・短期派遣:モスクワ大学とペテルブルク大学の2大学で学ぶ “Two Cities – Two Universities Program”と極東連邦大学(ウラジオストク)のロシア語コースへの参加を通じ、語学だけでなく、ロシアの文化や伝統についての知識を深めました。

横河電機モスクワで事業概要を聴く長期派遣学生

・長期派遣:ロシア語検定試験(TORFL) 準備科目などのロシア語の授業のほか、マスメディア論、ロシアの外交政策、法律体系や社会生活、経済等を履修しました。また、多岐に渡る業種・類型のインターンシップへの参加が、日露ビジネスの現場を学び、学生各人が伸ばすべきスキルやコンピテンシーを認識する良い機会となり、高い目的意識を持って留学生活を送ることができました。

〇 外国人学生の受入
・長期受入:日本語の他、日本の文化(伝統芸能、俳句)及び社会関連科目、経済を中心に学び、受入学生の我が国の文化・社会・経済についての理解が深まりました。
・日本でのインターンシップ受け入れ先を精力的に開拓した結果、多様なインターンシップを提供できる体制が整いました。

■ 質の保証を伴った大学間交流の枠組形成に向けた取組
11月~3月にかけて6協定校を訪問し、本プログラムの実施について協議を行い、留学及びインターンシップの位置付け、派遣・受入の環境について確認を行いました。
第1回有識者会議及び外部評価委員会において、本事業に参加した学生の留学、ビジネス関連科目の履修、インターンシップの質保証を、参加証明書により担保する案が委員より提案されました。会議での提案を踏まえ、外国語基準(ロシア語・英語)、ビジネス関連科目の履修、インターンシップの質保証に繋がる見直しを行い、RJIプログラム制度(R=国際ロシア学、J=国際に本学、I=インターンシップ)の枠組みを策定しました。

■ 外国人学生の受入及び日本人学生の派遣のための環境整備
(ロシア6協定校学生の受入)
・プログラム・コーディネーターと留学支援共同利用センターが協力しながら、受入の準備、到着してからのサポートを提供する体制を整えました。
(本学学生の派遣)
・現地(在モスクワ)コーディネーターを採用し、協定校の1つである国立研究大学高等経済学院に設置したGlobal Japan Office (GJO)をインターンシップ拠点として活用しました。
・GJOコーディネーターが、現地の生活相談の窓口となり、派遣学生を支援しました。

インターンシップのための環境整備)
・ロシアで本学学生にインターンシップ機会を提供するに当たり、ロシアの外部専門家から法的リスクについてのアドバイスをもらい、プログラムコーディネーター、TUFS日露ビジネスネットワーク、現地コーディネーター間で共有しました。

■ 事業の実施に伴う大学の国際化の状況、情報の公開、成果の普及
・10月に本交流プログラムの広報・情報発信のためのホームページを、3ヵ国語対応で立ち上げました。本事業の活動状況、インターンシップ、ネットワーク等についての情報をリアルタイムで国内外に発信しました。
・本事業のパンフレット、2018年度TUFSビジネスサマースクールのフライヤーを、3ヵ国語(日・英・露)、2ヵ国語(日・露)で作成し、6協定校及び企業・団体に配付した。これにより、日本国内外関係者の本事業への理解が深まり、事業への協力を得ることができました。

■ 特記事項

本学卒業生(TUFS日露ビジネスネットワーク・メンバー)による採択記念講演会

・ロシアビジネスについて豊富な知見を有し、本事業の趣旨に賛同した本学卒業生を中心とした「TUFS日露ビジネスネットワーク」の支援により、特にロシアにおける多様なインターンシップの実施が実現しました。2018年度以降は、日本国内のインターンシップにもその協力が見込まれています。

・モスクワ、サンクトペテルブルク、ウラジオストクに長期留学中の学生16名に対し、計10の受入企業・団体において13回にわたり、多様なタイプのインターンシップ機会を提供した結果、派遣学生1人当たり3~4回、延べ49名が参加しました。