ソニー(モスクワ)でインターンシップ(2018年3月)

2018年3月13日(火)
JSC “Sony Electronics”(モスクワ)でインターンシップを実施しました。

モスクワ留学中の派遣学生に対するインターンシップが3月13日、JSC “Sony Electronics” 様のご協力で実施され、8名が参加しました。

SONYは1991年のソ連崩壊直後にロシアに拠点を開きいち早く現地法人化を進め、現在約400人の従業員を擁しています。私たちが慣れ親しんでいる様々なエレクトロニクス製品をロシアの消費市場で販売しています。

最初に 人事部長からロシア法人の歴史や業績に関するプレゼンテーションがありました。2017年度は目標を150%達成するほどの素晴らしい業績だったが、これは毎年のことではなく、ロシアの政治・経済状況に業績が大きく左右されるというお話でした。また、エレクトロニクスの分野では市場や消費者のニーズの変化に常に目を向けながらビジネスが展開されているというお話が印象的でした。日本人とロシア人のメンタリティーの類似点・相違点の心理学的な分析もご紹介いただき、長年日本人とお仕事をされてきた方ならではのコメントやアドバイスが 興味深かったです。

次にディーラー向けのトレーニングリーダーからSONYの社史にからめた製品紹介とデモンストレーションがありました。SONYが画期的な製品をたくさん開発し、中にはWALKMANのように世界中の人々のライフスタイルを変えた製品もあったことを再認識しました。SONYは人々の生活を楽しくするための製品だけを作るという方針から、炊飯器や計算機も開発したのに製品化はしなかった、というお話も興味深い一面でした。

お二人の熱のこもったプレゼンテーションから、「自社の製品やブランドに誇りをもち、フラットで自由な雰囲気の中で生き生きと仕事をされている様子が印象的だった」と参加した学生の多くがコメントしていました。転職が一般的なロシアには珍しく、従業員の25%は入社から10年以上勤務しているというお話もうなずける気がしました。

最後に榛村さんから海外勤務についてお話を伺いました。榛村さんはお仕事の中で積極的にロシア語を使っておられ、現地の言葉でコミュニケーションをすることの重要性を強調されました。お互いに母国語ではない英語によるコミュニケーションでは話者の能力・情報量を100%活かしきることができないので、可能な限りロシア語を使用しているというお話に、学生からは「今後は日常会話だけでなく業務でも使えるようなロシア語を身につけるべく、さらにロシア語学習に励みたい」という感想が出ていました。また、ロシアの情勢を把握するため毎日ロシア語のニュースサイトをチェックし、表題を和訳して日本人の同僚と共有しているというお話も今後の学習の方向性としてたいへん参考になりました。

同社ロシア法人では日本の大学生のインターンシップ受け入れは初めての試みで、会社中の方々がとても関心を持ってくださったそうです。最後にオフィスツアーで社内をご案内いただきましたが、いろいろな部署で 暖かく迎えていただいたことからも関心の高さが感じられ、大変感謝しております。

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レセプションの前で記念撮影

*インターンシップ実施概要

実施日時 2018年3月13日(火)10:00-14:00
実施場所 JSC “Sony Electronics” オフィス (6 Karamyshevsky proezd, Moscow)
SONYご対応 Ms. Svetlana Marinina, Head of HR Department
Ms. Oksana Kuropatkina, HR Manager
Mr. Andrew Skiba, Head of Training department
Mr. Maxim Balanuk, Lead of Moscow Trainers group
榛村信孝 Mr. Nobutaka Shimmura, General Manager of Professional Solutions Group大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)
派遣学生参加者 8名

スケジュール
10:00-11:20 Ms. Svetlana Marininaによる会社の概要、業績
11:30-12:50 Mr. Maxim BalanukによるSONYの歴史と製品紹介
13:00-13:45 榛村さんによる海外での仕事に関するお話
13:45-14:00 オフィス・ツアー