2018年2月14日(水)
サンクト・ペテルブルク大学リアラ・フロノープロ准教授によるセミナーを開催しました
本学総合文化研究所でリアラ・フロノープロ氏(サンクト・ペテルブルグ大学准教授)のレクチャーを中心としたセミナー「ロシアにおける日本語・日本文学の研究史、ショートショート文学の研究」が行われました。「大学の世界展開力強化事業(ロシア)」と総合文化研究所の共催で、サンクト・ペテルブルグ大学と本学の研究交流・教育交流の一環を成すものです。
レクチャーでは、ロシアにおける日本語教育の歴史が概観された後、日本のショートショート作品の内容や特徴が豊富な例とともに紹介されました。フロノープロ先生は、日本のショートショートとは新鮮なアイディア・完璧なプロット・意外な結末を持った、無限に自由な超短編であると見事にまとめられました。
レクチャーに引き続き活発な質疑応答・討論が行われ、ユーモアや皮肉やウィットを特徴とするロシアの「アネクドート(小話)」との比較、ショートショート文学のジャンルとしての独立性、イギリス、フランス、ロシアなどの各文化圏における類似の超短編との比較、ショートショートとSFとの関係、ショートショート作品を日本語教育に生かす可能性、日本文学がロシア語に翻訳されるときの基準などさまざまなテーマが出されて話題は尽きず、たいへん充実したセミナーになりました。